S.E.H Kelly "Field Jacket" from England
以前お客様とお話しさせて頂いた際に
"このブランドの服、いつかは手に入れたかったんです"
そんなお話を聞いた時にふと、
まだアパレルに従事する前のブランドやヴィンテージに
熱い憧れを抱いていた、淡い記憶を思い出しました。
ヴィンテージ品や他の物でも言えることですが、
いつかは手にいれたい、憧れの物って
いくつになってもワクワクしますよね。
今回ご紹介するのは"やっぱりいいな、カッコいいな"と
童心に返らせてくれるようなそんなブランド。
ご存知ない方も是非一読頂ければ幸いです。
長年当店で取り扱わせて頂いていた
英国発のコレクションブランド S.E.H Kelly。
英国のコレクションブランド という文字面だけで
洒落ているように聞こえますね。
コンセプチュアル、雰囲気の良いブランドは
世界各国ゴマンとありますが、一つのモットーを貫き、拘る
"正真正銘のホンモノ"なブランドは数少ないと思います。
この S.E.H Kelly もその一つ。
from : https://www.sehkelly.com/
オーダーメイドの紳士服店がずらりと並ぶ
聖地サヴィル・ロウ出身の
サラ・エリザベス・ハケット・ケリー氏と
ポール・ヴィンセント氏の二人で運営を行う同ブランド。
"英国で入手できる素材のみで洋服を作る"
人員不足による工場閉鎖などの暗いニュース、
ファストファッションも流通している現代において、まさに逆バリ。
自国の素材を自国の工場で手に入れ、
自国の職人と共に作り上げる、
究極ともいえる自国生産品を作る稀有な存在。
そんな彼らが作る、
S.E.H Kelly "Field Jacket" Made in England
Color : Black , Gray , Brown
Size : only S
Price : ¥138,000 (Taxin ¥151,800)
"Field Jacket" と名づけられたこのアイテム。
その名の通り、ミリタリーやハンティングウェアを
彷彿とさせるような井出立ちが目を奪います。
- US Army M-65 Jkt -
当店でご用意のある洋服で、
同ブランドの Field Jacket と最もデザインが近い
この M-65 ジャケットを引き合いに出してみましたが、
エポーレットやポケットのサイズ感など、
サンプリングソースと思わしきオリジナルは
見た目が結構ゴツめ。
当然ながら質実剛健な素材、ディテールなわけですが、
同ブランドが作り上げた Field Jacket は、
実に端正でスマートな柔らかい印象。
無骨で粗野なミリタリーウェアにはない品のある佇まいは、
同ブランドが選んだ素材が、
その品性を感じる構成要素の一つになっているのかもしれません。
-Lancashire Cotton Mil-
使用しているのは綿花生産地として名高いランカシャー州の
数少ないコットンミルで織り上げられた
コットンケンブリック素材を使用。
ライトウェイトで撥水性・通気性にも優れており
L : Ventile , R : Cotton Cambric Fabric
織の組織が微妙に異なりますが、
その織りの細やかさはベンタイル生地に匹敵するほど。
豪雨だとやや難しいかもしれませんが、
(どの洋服にも言える事ですが 笑)
小雨くらいでしたらばっちり弾いてくれるかと。
フロントの4ポケット内、上部のポケットは
上部淵のみボディと縫い合わせれており、
姿勢に応じて物が落ちぬよう、重力に従うように設計された
ハンティングウェアライクな機能的ディテール。
ヴィンテージを踏襲しているような雰囲気ながらも
フロントトップのみスナップボタンの仕様となった
現代的なアプローチをも感じる新鮮なデザイン。
暑いときは↑のような感じで開いて、
ラフな雰囲気でお楽しみ頂くことも可能です。
機能美を追求した、可動域を広げるためのアクションプリーツも
S.E.H Kelly が作るとこんなに品性漂う見た目に。
着用時の放物線を描くプリーツはとても芸術的です。
上品な光沢を見せるライニング。
腹部に付くドローコードはリアルレザーを使用しており、
グッと絞ればスタイリングに緩急を付けれるポイントに。
…なりますが、個人的には
元来土臭さのあるデザインがベースとなっている "Field Jacket"。
が、ストレスなく体にフィットする絶妙なパターニングは、
本家本元の英国テーラリングの技術を駆使しているからこそ。
そこに Field Jacket のディテールを取り入れいているわけですが、
オリジナルに偏りすぎず、かといって奇をてらったデザインでもなく、
絶妙なミニマルさが特徴的な S.E.H Kelly の Field Jacket。
個人的に↑のフィールドジャケット、
着用画像で合わせていたように
ウールやスタプレのような柔らかい表情のボトムスに
中に合わせるのであればスウェットよりニット。
浅Vのハイゲージニットなんて最高かと思います。
お手に取った方の好みで、
いろんな合わせでお楽しみいただければ幸いです。
さて合わせたニットウェアもついでにご紹介したいと思います。
John Smedley "Tarvos" 100% Merino Wool
V Neck Sweater Made in England
Color : Shadow Purple , Size : only L
Price : ¥19,800 (Taxin ¥21,780)
自分が欲しいのでご紹介するか迷いましたが、
誰かの琴線に触れたらいいな、なんて思いで(笑)
ご紹介させて頂こうと思います。
英国老舗ニットメーカー John Smedely社のVネックセーター。
30GGメリノウールの柔らか、軽やかな素材感で、
チクチクの無いとろみ/美しいドレープをも描くこの素材。
またこの絶妙な浅さのVネックも気分で、
昨年から今年の春にかけて 深V ばかり着用していた僕にとっては、
また新鮮で、且つ欲しいアイテムの浅Vニット。
Model : 173cm / 73kg
程よいリラックス感ながらも
体に沿うような美しい仕立て。
これもやっぱりいいんだよなぁ。
先程のジャケットもこのニットも欲しい物ばかり。
そんなご紹介になってしまいましたが(笑)
どちらもおすすめなアイテムですのでこの機会に是非。
以上商品紹介でした。
タカノ